2005年 04月 19日 ( 1 )
1億総ヒーロー時代
2005/3/6新宿東亜興行チェーン



「Celluler」(「セルラー」)


(2004米)
監督:デヴィッド・R・エリス
脚本:クリス・モーガン
出演:キム・ベイシンガー 、クリス・エヴァンス 、ウィリアム・H・メイシー 、ジェイソン・ステイサム 、ノア・エメリッヒ


よくも悪くもB級映画なわけですが、と自分で書き出してみてなんとも意味のない感想だなと一瞬あきれてしまったのですが、まぁしかし、便利なものを手放すことが難しいのは古今東西、老若男女を問わないということでそのまま使わせてもらうことにします。B級映画。
以前にもこんな話があったようななかったような、そんな感じですが、話のテンポが良く、見ていて飽きない感じでした。唯一気になったのは主演の女優があまりにもわざとらしくというか真剣に騒ぐので、それがどうにも気になってしまったりもしたのですが、まぁそれは人それぞれでしょうけど私の理由は後述しておきます。

一昔前の所謂"刑事もの"のドラマで誘拐事件が起きた場合、犯人からの電話は十中八九"固定"電話からかけられ、それを当然のように"固定"電話で受けていたわけで、それは当然"有線"なものですから、"生命線"とはまさにその語意を得た表現ではあったのですが、"電話"と書けば携帯、つまり"無線"のものをあらわすようになってしまった今となっては"生命線"といってもなんとなくイメージが違っていて、頼りないイメージが。このことは電話が持つ電気やガスなどと同等のインフラ的な側面よりも、より娯楽性の強い玩具的な側面が強く発達してきている今の電話のイメージと上手く重なっていたりするわけです。その玩具を手がかりに、これまた頼りない若者が、ドタバタと犯人を追い詰めていく様は頼りないながらも、それがゆえに現実的な凄惨さは微塵も感じさせず、予定調和的とも言える展開と結末が見え隠れし、すなわちまさに映画的な娯楽話を展開してくれるわけです。

まぁそんな感じの映画だったものですからそれと酷くズレていた前述の主演女優の演技がやたらと場違いに見えてしまい、気になったのでしょう。

"電話"はかつてスーパーマンが着替えるためだけに使われていた存在ですが、今やそれこそがヒーローの主要な武器となってしまったと。今の時代ヒーローになるためには他の星から地球に来たり、遺伝子操作された蜘蛛にかまれたりせずとも、ちょっと奮発して最新のCellulerの携帯を持つだけでヒーローになれるということでしょうか。いやはや技術の進歩はヒーローと一般人との距離を、お金で買えるものにしてしまったのですね。
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by nothing_but_movie | 2005-04-19 10:30 | Movie(C)