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時期的に
それにしても、週末に映画を見ないと休んだ気がしないというか、この2週間ずっと休んでいないような気になってしまっています。しかし実際にここ最近の労働時間は9:00~23:00になっていますから、正規の9:00~17:00よりも1日あたり6時間超過、およそ2倍の労働時間になっているわけですから、そろそろ1週間が終わろうとしている今日くらいには2週間休んでいない気になっても不思議ではないですね。まぁ月曜日に体調不良で休みましたが。

それにしてもそろそろまともなレビューを書きたいところなんですが、さすがにそんな暇はなく。しかし、今朝はなんだか仕事の調子が悪く、このBlogを適当に見回していたんですけど、そろそろ時期的にも今年見た作品リストでも作ろうかななんてことを考えてみたり。Blog開設当初はカテゴリーを作品単位で分け続けるつもりでしたが、あっという間に限界がきそうなので早々と断念。それでも最初のうちはエントリー数も少なく探すのも容易なため支障ありませんでしたが、そろそろめんどくさい量になりつつあるので一覧ページでも、というわけです。

それで午前中は色々やってみたんですが、ここでが使えない事に気付き愕然とする。何でですかね。別に問題なさげなんですがね。プレビューでは表示されるのですが、送信すると崩れるというよくわからないことになりました。まぁ別の方法を検討します。

と、今日はホントに仕事に集中できない日ということで、これも会社で書いてみたり。
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by nothing_but_movie | 2004-11-18 21:04 | 雑記
こういうのも所謂
結婚式に出席し、帰宅後妙に体が熱いなと思ったら案の定。そのまま今朝まで寝込んでしまいました。おかげで映画は1本も観れず。ほんとに何のための週末だったんでしょうか。さらに、体調不良で1日休んでしまったおかげで仕事は前よりもタイトなスケジュールに。

日曜に出席した結婚式はこれ以上無い位の滑稽さというか、なんというか。まぁ今週末私が出席したこれが特別そうだったというわけではなく、大体全てこんな感じなんでしょうが、形骸化した宗教的儀式そのもの、否、そもそも、宗教的儀式なんてものはイマドキの日本人には全く意味の無いものなので、その意味ではとうの昔に形骸化しているのですが、その既に形骸化したものにすらすがってまでも意味を求めてしまうくらい無為な"行動"でした。これに匹敵するのは、人のあくびを見て反射的にあくびをしようと思って口をだらしなく開いたら、あくびが出なかったときくらいでしょう。
思うにそろそろ結婚というものの文化・政治学的意味と生物・人類学的な意味を問い直し、これらを統合した形に再構成しない限り、近い将来これの存在は忘れ去られる、または未開の地の不思議な儀式に成り下がることでしょう。
と、まぁこんなことを考えながら、延々と3時間ほど過ごしたわけです。

最近はホント映画の評も書かずこんなのばかり、こういうのも形骸化といいますね。
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by nothing_but_movie | 2004-11-16 23:59 | 雑記
空元気と愚痴と予定
徐々に忙しさを増し、久しぶりに昨日の帰宅時間は"一線超え"を果たしました。"果たしました"とは言っても、別にそれが誇らしい訳でも、それを目指しているわけでもないのですが、"果たしました"とでも言っておかないとやってられないといった状態です。今の仕事が一段楽する12月末までははこんな感じの生活が続きそうで、それまではつまらない事でも、"果たしました!"と空元気気味に自分を盛り上げていくことにします。虚しいですが。

それにしても、今週末はまたしても結婚式に呼ばれていて貴重な週末の1日が無為に潰れる予定です。そもそも、あんなバカで陳腐で面白くもないものを、わざわざ高い金を払って見に行きたい人がいるのかという気がいつもするのですが、呼んでいる当のお二人はどう考えているのでしょうか。正直なところ祝儀は払うから目立たないところで2人だけでひっそりやってくれって感じですが、・・・まぁとりあえず行ってきます。

今週末の予定を優先度順に。
「変身」
「エイプリルの七面鳥」
「山猫〈イタリア語・完全復元版〉」
「オールド・ボーイ」
「ゴッドファーザー&サン」
「血と骨」
「隠し剣 鬼の爪」
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by nothing_but_movie | 2004-11-11 23:59 | 雑記
続々と懐かしい顔が
此処まで自由な時間が少ないと思考が全て仕事に染まるというか、そもそも他に考えることすら出てこないというか、目に入らないというか、よって書くことがほとんど無いですね。

と思ていったら、Exciteが「AVP」に染まっているのを発見。どっちが勝つかの予想はPredatorが圧倒的に支持されています。たしかかなり前に見たUSのサイトでもPredatorが優位だったような。私はどちらかというとAlien派なので当然投票もそちらにしたのですが、実際はどうなるんでしょうね。こういう主役級同士の対決ものは「ジェイソンvsフレディー」しかり、大昔の「ゴジラvsキングコング」しかり、引き分けと相場が決まっているような気もしますが。まぁもしこれもそういうなあなあな終わりであったとしても、そもそもストーリーで見る話ではないですから、良い様な気もしますが。

「フレディー vs ジェイソン」といえば、確か彼等の全盛期が過ぎた頃に登場したChuckyの新作が11/12からやるみたいですねTrailerを観たんですが、こんなにコメディー路線で売っていましたっけ、彼は。否、今回は"彼等"のようですが。確か2作目くらいまで観たような記憶がある気がするのですが、もう少しまじめなホラー仕立てだったように思うのですが。やはり時代的に"ホラーなら日本製"という事で彼も、ジェイソン、フレディーと同じく路線変更したんでしょうね。それにしても、ホラーからコメディーといえば、全く逆路線。ホント最後の悪あがきみたいな感じですが、其れでもある程度売れてしまうのは彼等のキャラクターの強さのなせる業で中々スゴイなと。ホラー以外でこんな路線変更をしてしまう映画キャラクターは私には思いつきません。まぁこれが成功しているとはいいませんが。そういえば、SAWの人形(名前忘れましたが)がチャッキーと競演したがってましたね。
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by nothing_but_movie | 2004-11-10 23:59 | 雑記
くるくると日が廻り

「ビハインド・ザ・サン」



朝は一般的な時間に出社して、夜は遅くに帰ってくるという生活を此処のところ毎日過ごしているおかげで此処のところ平日は、プライベート等といえる時間は飯を喰って寝るほどしかなく、そのせいか毎日飛ぶように時間が過ぎて行きます。時間が経過しているのは確かですが、それが私にとってそれが本来持ちえる価値のどれほどを与えているかという事を考えると、本質的にはほとんど時間が経っていないのと同じような、そんな感じもします。つまりどういう状態かというと、同じところを延々とくるくる回っている状態、というのがこの状況を表すのに最も適しているというか、安易というか。

先日見た「ビハインド・ザ・サン」は人生や人間の世界そのものを全て円運動になぞらえ描写していました。サトウキビを搾る人々、殺しの循環の中で生きる人々、町を回るサーカス。つまり円運動こそ人の世界そのものであり、毎日違うことをしているようで、同じところをぐるぐる回るのが人生というものの本質というわけです。
サーカスの女がよじ登った綱を男が延々と回すシーンがありましたが、彼はまだ日の高いうちからその綱を回し始め、日が沈むまで回し続けていたと思うのですが、この時間の経過に関する描写が私の見間違いや勘違いでないのだとすると、このシーンは人の一生涯を象徴するシーンでしょう。傍から見れば滑稽で馬鹿らしいことを延々と繰り返し、其れでもそれをやっている当事者たちは、そんな中にささやかな楽しさを見つけ、とり付かれたように延々と続けてしまう。そうこうしているうちに、高かった日は傾き、一生が終わってしまうと。この人生についての解釈を肯定的に捕らえるか、否定的に捕らえるかは個人の自由として、しかしあえて指摘するなら男は恐らく前者で、そのため家に戻るという選択に至ったのでしょう。

私の今の状態も正にこんな感じで、つまりあっという間に私の人生の日も傾いてしまうというわけです。そして映画とは違って、間違っても私の身代わりとなり、私をその円環から離別させてくれる人は居ません。
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by nothing_but_movie | 2004-11-09 23:59 | Movie(B)
其れでも、要は楽しみと
そういえば早くも11月なっていたと、11月も1/3も過ぎようとしている今頃になって改めてそんなことを思ったのは、やたらと呑み会の連絡が入るからなのです。酒は好きで、騒ぐのも別に嫌いではないですが、立て続けに週末がつぶれるのは流石に勘弁してほしいところ。早くも、12月の週末が三日も潰れ、気の早いことに11月の週末も2日潰れている始末。忘年会シーズンという事で諦めてはいるのですが。
しかし、そもそも私には年末に飲んで忘れるほど、残って居るものもないというか、年末に忘れるつもりのものはそもそも残っていないというか、つまり全く"忘年"会としての機能をもたず、それだけならまだしも、別に忘れるつもりも無い、埃を被ったような愚痴と昔話だけは酒が入ればいくらでも出てくるという有様。要は醜態をさらしに行くようなもの。そんなこんなで、早くも少々食傷気味ではありますが、誘われるのは満更でもなく、それに素直に予定表を埋めてしまう自分に呆れつつ、恨みつつ。
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by nothing_but_movie | 2004-11-08 23:59 | 雑記
今週末レポート(11/07)
今週末は

「ビハインド・ザ・サン」
「春夏秋冬そして春」
「モーターサイクル・ダイアリーズ」

でした。


前2作が人生の循環あるいは円環というモノをその内奥にテーマとして抱えているとするなら、残り1作はその中に囚われずに生きようとしたヒトの話。

前2作の完成度は高かったと思いますが、最後の作品はちょっと拍子抜け。映像的には非常にキレイだと思いましたが、無駄なシーンが多すぎて、且つ、テーマとしているものが書ききれているとは言えない仕上がりだったのではと。個人的にこの監督は決して嫌いな部類には入りませんが、ことこの作品に関して言えば人選ミスだったのではないかと思いますね。
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by nothing_but_movie | 2004-11-07 23:59 | 雑記
核と頭は使いよう
今日は頭がさえているのかいないのか、否、たぶん冴えていないのでしょうのでしょう。というのも此処までの一行にも満たないこの文字を並べるのに何分も画面を睨み、書いては消して書いては消して、どうにもしっくりくる文字列が現れてこないと。といっても、じゃあいつもはもっとまともな文字列を書いているのかというとそうでもなく、というよりも人様に見せるのもためらわなければならないくらいのモノしか書けていないと。いつもはそんなことは特に気にせず、勢いで書いて、くずかごに放るがごとく投稿すると、そんな感じなのですが今日はその勢いというものが全く無く、些細な言い回しや言葉の意味に逐一引っかかって、書き直すと、そんなことばかりやってしまっていると。
本日も最近の例に漏れず、遅い帰宅となったのですが何故かPCに向かったのはいつもよりも早い時間。たぶんこれがいけないんでしょうね。なまじ考える時間があると、出来の良い頭はより生産的な方向へ進むことが出来るのでしょうが、出来の悪い頭は全く逆であると、つまり非生産的な方向に思考が進んでしまうわけです。悪い頭ほど使わないに越したことは無いと、そういうことですね。人の脳ミソは出来がよければ人間以外の動物以上に論理性、倫理観などを発生させますが、出来が悪いと明らかにおかしな、論理にも倫理にも箸の先にもかからないことをやってしまい、性質の悪い矛盾や勘違いや残忍性を動物以上に発揮するという特徴を持っています。そして大半の脳ミソの出来は良くないときています。さらに大抵はそのことに気付いていないというか、忘れている。こんな当たり前なことすら忘れてしまうから、"報復"だったのが"侵略"に変わっても時間が経てば忘れるし、"脅迫"を"主張"と勘違いしたり、"自己責任"と"罪"を同一視あるいは、"罪"よりも"自己責任"を責めてみたりするのでしょう。使わないに越したことは無いですね。
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by nothing_but_movie | 2004-11-04 23:59 | 雑記
ミーハー路線を按じつつ
とんだ勘違いもいいところでしたね。来年の年末まで待つのかと思っていた「Oceans12」は来年1月公開ですね。確かに全米公開してから1年後にやっと日本で公開なんてのは、今時そうそうありえない話ですから良く考えれば気付きそうなものですが、あの時はそうではなかったと、まぁそういうことです。

そういえばすっかり記憶の片隅に追いやられていた"映画祭"はとっくの昔に終わってしまいましたね、といっても先週末のことなんですけど。結局1度も足を運ばずに終わってしまいましたがどうだったんでしょうか。今年からは六本木ヒルズも上映会場に加わり、テレビでもCMを流し、なんとなく"ミーハーなお祭り"の様になってしまったのが、そもそも足が向かなかったことの理由の根底にあったのですが、実際はどうだったんでしょうか。捻くれ者の私としてはいくら自分が好きなことであろうと、ミーハーと思われるような場所には行きたくもなかったと、そんな感じです。
ミーハーといえば私の職場にミーハーの塊のような人が独り居るのですが、どのくらいミーハーかというと、しゃべることはテレビのコメンテーターが話していたことのそのまま繰り返し。風体はサーファー、週末はサーフィンかダイビングで吸うタバコはLARKのメンソール。趣味はダーツ、六本木ヒルズと渋谷がお気に入り。見る映画は大抵やたらと宣伝をするアドベンチャーとディズニー、曰く、映画は出ている人で選んでいるらしいが、その人というのも"流行っている人"のことで決して演技とかそういうのを基準にしているわけではない。新しくできたところには用事がなくてもとりあえず行く。流行りモノを欲しがるorすぐに買う。と、飽きたのでもう列挙するのはやめますが、要はそんなことして楽しいのかと聞いてみたいということなんですよ。流行ってるから自分もなんて事をやってて。甚だ疑問です。と、まぁ別にこの人に恨みがあるわけではないので、話を"映画祭"に戻し、明日は仕事ですから話しをまとめると、もしミーハー路線を突き進むのなら、映画祭の意味自体がなくなるというか、目的が変わるのではないかと、そんな気がするのですよ。集客のために行うイベントと、良い作品を発掘し公開するという志は、たとえ集客数が結果的に同じになったとしても、根本的に全く違うものであると、つまり国民的美少女を発掘するのは何も美少女を見たいわけではなく、それによってカネを集めたいということであって"女"は誰でも良いと、言い換えるとそんなとこですかね。しかし、"女"ならキレイなら誰でも良いという理論は一般論として受け入れることができても、流行ればどんな映画でも良いというのは私的には一般論としても受け入れにくいと。まぁしかしそもそも映画というものの大半が莫大なカネというもの抜きには語れなくなっているこのご時勢では、ミーハー路線、客が集まれば何でもいいというのも仕方が無いことなのかも知れません。



今日は、
「シャボン玉エレジー」
「I.K.U.」
「キャットウーマン」
でした。

此処のところ週末の定番となりつつあるUPLINK。先週末に観る予定だった2本はちょっとした時間のずれで2本見ることができなかったので、今日に変更して観たわけですが、うーん、ちょっと路線が違いました、というか映画として見苦しい気すらしましたがどうなんでしょうか。しかし客入りは、「カンヌ・ショート5」以来最も多い私を含めて6人。最大といっても「カンヌ・・・」と今日以外は大抵私一人か、もう一人二人って所ですけどね。毎週特に映画の内容も調べず時間だけ見ていっていたUPLINKですが、今後は少しくらい内容を調べてから行ったほうが良いかもですね。カップルの方も居ましたがどうだったんでしょうか。気になるところです。そして最後に「キャットウーマン」。定番アメコミヒーローもので特に目だって良いところもありませんでしたが強いて言えばハル・ベリーの新しい面が発掘されたというか作られたというか、まぁそんな感じでしょう。個人的にはやたら話をでかくしたがる「スパイダーマン」より、小悪党相手の「バットマン」派なので、「キャットウーマン」もその流れをしっかり汲んでてよかったのではないかと思う次第です。
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by nothing_but_movie | 2004-11-03 23:59 | 雑記
過去の延長としての今と、その投影としての未来
2004/10/30 新宿東亜興行チェーン



「2046」
(2004年香港)
監督:ウォン・カーウァイ
脚本:ウォン・カーウァイ
出演:トニー・レオン 、木村拓哉 、コン・リー 、フェイ・ウォン 、チャン・ツィイー


それにしても気まぐれとは恐ろしくも好ましいものだということが身に染みました。というのも、普段私が見るのは専ら所謂"西洋"の作品で、普段は、最近の日本映画をはじめとするアジア圏の映画は面白いと思ったことが無いことから、ことごとく無視し、全く気にも掛けていないのですが、先週は何を思ったか「2046」を観てしまったと。何故観たのかという疑問はひどく簡単に解消できて、その日は雨が降っており、出かける気があまりしなかったのですが、午前中に持病の薬を得るため、数年前まで通っていた病院へ行き、午後は先日夜中に迷惑を掛けた友人の買い物に付き合い、夕方から一人で"いつもの週末の過ごし方"を飽きもせずになぞり始め、最初に「ツイステッド」を観て、その終了後、20分と空けずに上映されるスケジュールだったこの作品になんとなく飛び込んだと、ただそれだけの理由なんですよ。
上映直前に劇場に入った割には待ちも少なく、程なくして出てきた前回の観客が「ひたすらつまらなかったんだけど・・・」なんて話しているのを聞くと、雨のせいか初日にもかかわらず、劇場の前で「空席がまだまだあります」とか呼び込みをしていた「コラテラル」を観たほうがましだったかとも思いましたが、既に入場してしまっていたので諦めて席に着くことに。客入りは思いのほか少なく、劇場の大体3分の1ほどしか埋まりませんでが、客層は予想通り若いカップルが中心。そんな状況を見て改めて、やはり勢いで飛び込むものじゃないなと改めてこれから始まる2時間の退屈を覚悟しましたが、それは見事に杞憂となりました。

不勉強なもので私はこの監督の存在すら今まで知らなかったわけですが、終わる頃にはこんなスゴいのが香港にいるのかと、あっという間に所謂ファンになってしまいました。正直なところ、劇場についてからの経緯と、この作品の予告編のイメージもあってか、完全に気を抜いていた私はこの映画の冒頭のシーンがそれとは全く気付かず危うく見過ごすところでしたが、このシーンより始まる非の付け所の無い見事な展開と人物描写に完全に圧倒され、最後には先ほど申し上げたような状態に至ったというわけです。それにしても私が何より感心したのがこの映画の随所に現れる構図。1人でいるときのあからさまな孤独と空虚さ、2人でいる安堵感を覚えつつも本質的には虚しさだけがそこにあるという情景が、その画の切り取り方とそして微妙な焦点の合わせ方等によって見事に表現されておりました。特に焦点の当て方については、場所的には手の届くところに存在しつつも、心が存在する時間軸にずれがあるためすれ違ってしまう男女の状況を、カメラの焦点距離に転化した見事な表現であるなと感心したりも。ひたすら台詞と音楽で語ろうとする、ありきたりな娯楽映画とは全く密度の違う、この考え抜かれた無駄の無い画には全く感心しきりでした。この映像と、虚しさを抱えた悲しさを根底にたたえたストーリーとが相まって、実際に流れるまでには至りませんでしたが、何度も涙を誘われてしまいました。"至りませんでした"等と書くと意外に大したこと無いのかもとも思われるかもしれませんが、私はこれまでも実際に泣いてしまった映画は確か無くて、私が最高に感動した状態が"涙を誘われる"ということであって、"実際に泣く"というさらに上の状態がある、1段階下という意味では決してありません。と、まぁ私の感動がどの程度であれ、そんなことはこの映画の素晴しさとは全く関係がないということは言うまでも無いことですネ。

それにしても、この映画を日本で"売る"としたらあの予告編はあながち間違いともいえないのかもしれませんが、この映画をまともに"楽しめる人を呼ぶ"という意味ではアレは間違いなく誤りであると言わざるを得ません。いつかも言ったかもしれませんが、映画の予告はもっと考えて作らないといけないですね。恐らくこの映画は単に"キムタクを観に来た"カップルには勿体無いというか、この作品自体が"そういう目的"の彼等を相手にしていない訳で、これでは映画に正当な評価が下される訳が無く、客にとっても映画にとってもよろしくないなといえるでしょう。案の定、"それ"を目的に赴いたであろうカップルは口々に的はずれな批評をつぶやきながら、早々に席を後にしておりました。

それにしてこれほど手放しで面白いと思い、褒めることのできる作品はホント久しぶりではないかと思うのですが、それが何よりも最近毛嫌いしてきたアジアの作品というのがなんとも新鮮でうれしい限りです。さらに、この作品はこの監督の前作や、前々作とも繫がりがあるのだとか。これひとつだけとってもこれだけ面白いのですから、これらの作品を観ることさらにこの作品を楽しめるのでしょうね。否、もし楽しめないとしても何らかの発見があるに違いありません。
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by nothing_but_movie | 2004-11-02 23:59 | Movie(数)